対馬ウィルダネス研究会秋合宿

対馬

2024年11月某日、遅めの夏休みということで3日間の有休を取得し、土日と合わせて4泊5日で対馬へと出向いた。狙いはヒラスズキとかアオリイカとか適当な感じ。2016年に初めて対馬に行ってからというもの、対馬の雄大なウィルダネスに魅せられ、年に数回は出向き(コロナ期間は除く)、今回がかれこれ11回目?の対馬遠征。
そんな、遠征の記録。<文/写真:T.D.>

♪きっと君は来ない~一人きり~の対馬遠征~♪

  今回の遠征は、知人の通称、キングと自分の会社の同僚である通称、粗品(まじでそっくり)と3人で決行。粗品は大阪が拠点のため、博多合流ということで、羽田からキングと2人での出発。の予定だったが、、、羽田集合予定時刻の6時になってもキングが現れない。電話も出ない、ラインも既読にならない。さては、自分が時間を勘違いしていたのでは?とも思ったけど、やはり6時である。まあ、ちょっと寝坊して走って向かっているから連絡ができないなんて可能性もあるわけで、自分の保安検査の〆切時刻も近かったので先に搭乗口に向かっていると、ちょうど「今、起きました」のラインが。。。。な、なんて、淡々としているんだ。焦燥感もなければ、動揺している感じもない。英語だったら「I just woke up」、ただ事実を伝えてくれたのである。そこに「今そこにいないことに触れてくれるな、先に行ってくれ」という無言のメッセージを汲み取った自分は何も言わず、一人博多に向かったのである。

 無事に予定フライトに乗り、博多駅に向かうとそこには粗品の姿が!一人きりの対馬遠征にならなかったことに安堵し、博多港へGO。今回は少しでも釣りの時間を捻出したかったのでジェットフォイルで約2時間かけて対馬(厳原)へ向かった。

ヴィーナス号(ジェット船)だと、博多~厳原(対馬の玄関口)まで約2時間15分。フェリーだと約5時間。
値段はジェット船が片道約8~9千円、フェリーが約5~6千円(サーチャージや時期で変動有り)。

day1 名店 ロワール

 12時過ぎに厳原到着し、港近くでレンタカーを手配した我が研究会員達は、アングル対馬店やスーパーで買い出しを行い、昼食へ。対馬といえば玄界灘の海産物が有名であるが(佐賀は呼子のイカも対馬界隈で採れたものですヨ)、我々の目的はステーキである。港から10分くらいのところにあるロワールという名店である。対馬には屠殺場がないのであくまでUSビーフだが(ちなみにお隣の壱岐は牛が有名だが、島内で育てて福岡の食肉センターまで運んでから処理されるらしい、、、)、まあこれがおいしい。下処理と熱の入れ方なのかな?とにかく柔らかいし、赤身肉の味がこれでもかというほど堪能できる。ここのカントリーソースもまたそれを引き立てている。それでいて1,000円~2,000円でお腹いっぱい食べれられるのである。下世話な表現になるが、わかりやすく表現すると、ハングリータイガーの1/3くらいの価格でそれ以上のものを味わえるのである。残念ながら写真を撮り忘れたのだが、粗品と十分に舌鼓を打った。そして、ポイントの下見をして常宿であるたけだ家に向かうことに。

 お目当ての磯はベタ凪で潮も動いていなかったので早々に切り上げ、イカ墨探訪で何か所か堤防を回ってこの日は終了。前日までの予報と風向きが大きく変わっていたので、翌日以降のプランをどうしようかな~とぼんやり考えながら就寝。

day2 キングを巡る冒険と底者王子

 この日は3時半起きの4時出発。磯に入りたいプライムタイムは7時くらいなんだけど、3時半起き。そう、何を隠そう、キングが前日深夜のフェリーで来たからである。フェリーは5時に厳原着のため、お迎えにいくというわけである。無事にキングをピックしてそのまま厳原の磯にエントリー。目的の場所には先行者がいたため、手前の磯しか入れず期待薄だったけど、ベイトと潮の差し方は手前磯でもいい感じ♪7年前に同じ場所でヒラマサとブリが爆発したエックスデイの再来か?なんてことを妄想しながら別注平政を投入するも音沙汰なく、8時くらいに撤収。ちなみにこの日は、たけだ家が他のお客さんで満員御礼ということで研究員たちは野宿しなければならず、野営地探しと買い出しもあるので早めに北上せざるを得なかったのである(この日もロワール挟んでます)。北上の道すがらエギングをしていると、、、粗品だけコイカ連チャン。釣れども釣れどもベビーだったのでここは早々に撤収。

粗品だけ、コイカ連チャン。
超有名ポイント横の無料野営場。韓国人の釣り旅行の方々も車中泊をしてました。奥に見えるトイレと水場は鹿専用になってましたので人間は使えません。夜もテントの横まで鹿さんたちは寄ってきました。

 野営地を定めて北西エリアを2か所回るもベタ凪ベイト無しのため、早々に見切り、比田勝の温泉に行くついでに別の磯に16時頃にエントリー。ここもしっかりベタ凪だけど、潮はしっかり走っており、時折、20cmくらいのサヨリが何かに追いかけられているのを目視!!フィッシュイーター自体は姿を見せないのでこれはハガツオかヒラゴだろうと、別注平政145Fを投入すると(にしても別注ってどういう意図なのだろうか)、しっかり付いた!!が、ノラナイ~潮目を抜けると、戻ってしまう。凪ということもあり、ポッパーだなと、ポップクイーン130→ポップクイーン90のローテを展開。が、しかし、毎回後ろに付くもののノラナイ~そんな状況に悶々としていると、後ろで「ノッタッッ!!!」の声が!!!振り向くと、粗品のエンピナードがしっかり曲がっているではないか。粗品曰く、デカいガシラだとか言うけど(彼は終始ジグで遊んでいた)、だとしたらこんなに根に突っ込まれないだろうと、根に突っ込まれては引きはがしの繰り返しをしている粗品を横で見守っていると、、、

写真だと小さく見えるが、45cm、1.5kgはあろうかという良型のアカハタ。そういえば、粗品は2021年にも但馬沖磯遠征で53cm2.3kgのアコウを上げていた。よって、底者王子という称号を与えた。

 立派なアカハタ~45cm、1.5kgくらいだったかな。結局、これで底者王子が満足してしまったので、17時には撤収することに。そして、夜はお楽しみの野営。波音を聞きながら適当に焚火をしつつ、ジャンキーな夜食をほおばるという贅沢タイム。ちなみに野営地には韓国人の車中泊釣行のグレ師達もいて(みんなしっかりと紋々が入っていたから韓国のあちら系だったのかな)軽く会話をしたりした。釣りは全人類共通のアクティビティだなぁなんて思ってこの日は終了。

おでんとか麺とか適当に炊き出しながら焚火を楽しんだ。対馬内は薪を売っているところがないので自然から調達必須。
磯ブーツのプランクトン死臭<焚火の臭い だった。新しい消臭?方法である。#磯ブーツ消臭tips

day3 ようやくお目見えした銀鱗

 翌朝は日の出前に起きて優雅にコーヒーを焚いてから、上げ6分くらいでエントリー(眠気眼の早朝は、磯が近いことは絶対的正義)。この日も凪いではいたが、朝方から5~6mの風が吹き始めていて波立ち具合は徐々にいい感じに。ということで手前のスリットや岩の間をヒラフィードで打っていくと、コツンッとショートバイト。最初はガッシかな~と思ったけど、エラ洗いを始めてくれて、今回の遠征で銀鱗初お目見え!40cmちょいくらいのヒラセイゴをゲット~

小さいけど、ヒラスズキはヒラスズキなのである。。。

 その後もどんどん奥のポイントを打っていく。粗品が20mくらい沖にある沈み根からヒラスズキを追わせるも乗らず!どうやらサイズもあったっぽい。そんな粗品を横目に自分はキャスト後のエアノットを直し、ぶっ飛び君を回収しようと巻き始めた直後のこと。マーレフリップがぐいーーーんと弧を描く!!超偶然のラッキーヒットだが、確実にデカい。「あーこれはさっきより確実にデカいわ~」なんて抜かしながら足元まで寄せてくると70cmはあろう魚影が。ただ、その直後に足元の根に突っ込まれて痛恨のラインブレイク。。。お魚さんに申し訳ないことをしてしまったし、情けない~。。。その場所を休ませるべく他を何か所か打ち、再度、戻ってくるもその時には潮が鈍くなっておりノーチャンス。下げ始めまで待ったが、なかなか潮が動かないので別場所へ移動することに。それにしてもモッタイナイことをしたと猛省。にわかアングラーにはそうないチャンスだったのに。。。そんなことを思いながら車に戻っている時に気付いたのだが、急に北北西10mくらいが吹いている。。。それならばと、少し風を避けられる次のポイントに移るとその時には釣りにならないくらいの横風に。。。結果、風裏を探して動き回るも、行く先々でどうにもこうにも風が回ってしまって釣りにならない。その後ももっと強まる予定になっていたため、西岸は捨て、東岸で夜のエギングに備えることに。

 夜は東側の宿近くのメジャーポイントをランガン。一番目ぼしかったポイントは先行者がいたため、超メジャーポイントへ移動すると、幸先よく400gくらいのケンサキをゲット。しかし、その後、すぐに潮が止まってしまったため、別場所へ移動。すると、すぐさま、キングと粗品がキロないくらいを連続キャッチ。自分もご相伴にあずかりたい~と彼らの近くに移動して投げ始めるも潮が止まってしまってノーチャンス。イカも魚もやっぱり潮だな~という教訓を得てこの日は終了。

対馬?九州?ではケンサキをブトイカ、アオリをミズイカという。
キングのアオリ。粗品も同じくらいのをゲット。後ろの空が明るい要因は漁火。この日は波、風が強かったので船の量が少なかったけど、海が落ち着いてる時はライトがいらないくらい明るかったりする。関東だと見えない景色ですね。

day4 ミラクルキング

 そんなこんなで4日目。丸一日釣りができる最終日である。夜明け前の6時頃から期待を胸に西側の磯に行くと。。。。BA・KU・FU。。。。15mはあろうかという磯に立つのがやっとなレベル。前日の朝から10m以上が吹き続けているのでセットがデカいし、スパンも短い。ちょっと怖いくらい。それでも足元でどうにかでないかな~とトライするも人間側の集中力がモタナイので早々に撤収。。。最終日なのに~と、後ろ髪をひかれながらもこれも遠征あるあるだなあと自分に言い聞かせ、東側でエギングか厳原で青物か迷いながら車を走らせた。すると粗品から「魚が良いっす」の一言。豆酸崎か厳原か迷ったが、爆風の中、崖下りをしたくないというヘタレな理由で厳原に決定。14時頃に厳原に到着して磯に入るとこの日も目ぼしいポイントは石鯛師が入っていたので、この日も手前側の磯にエントリー。ただ、前夜に東風が少し混ざったのか、西側ほどではないにせよそこそこに波があってトップゲームはなかなか難しい。ちょろっとジグで底物を探って潮が動くまで休憩することにした。

写真だと伝わりづらいが、波と風はそこそこあった。

 コーヒーと淹れたりおやつを食べながら時間を潰し、16時過ぎに再始動。シンペンを流してみると潮が動き始めている。足元にキビナゴ?か何かのベイトも寄ってきている。早速、別注平政先生145Fを投入。すると3投目くらいに波間からスポンッと水柱が!!!!すわやと合わせを入れるとマーレフリップがちょっとだけベンド!!よーしよしよしよしよしと、ムツゴロウさんヨロシクな、かわいがりファイトで無事ランディング。50ちょいくらいのかわいいヒラゴちゃんを捕獲。

50m2kgないくらいのヒラゴちゃん。やっぱり足元で突っ込む引きはたまりません。。。

 この時点で時間も時間だったり、そもそも2人しか入れない場所ってこともあり、これにて自分は納竿。キングと粗品に釣ってもらうことに。しかし、粗品はライントラブルで17時前に納竿。一服しながら談笑している我々を横目にキングは一人で粘ることに。あと20分くらいで日が沈むからそうしたら帰ろうなんて話をしていると、足元で小さな水柱を確認。直後にキングをみやると、竿が曲がっているではありませんか!!!キングは磯初心者ってこともあり、ランディングのタイミングがわからず四苦八苦。ギャフをもってきていなかったので、自分がぎりぎり前まで出てランディング成功!!キングのヒラゴ初体験という感動的な瞬間に立ち会うことができたのであった。このドラマフィッシュで全員納竿。夜はちょっとだけエギングに出向いたが、降雨により早期撤収となり4日目を終えた。

70cm強、3~4kgってところ。磯からなら十分なサイズ。

day5 下条アトムに連れられしホウテンと毎度のあかちょこべ

 さて、最終日の朝は、昨日の再現をということで厳原に直行。そもそも西は風で潰れているだろうという推測もあった。が、夜明け前に磯にエントリーすると。。。ざっぶーん。。。大波で人間が立つ場所がない。。。これは無理だと近くの堤防に切り替えるも北風が巻いて入って来て釣りにならない。。。ということで早期撤収し、温泉に入って帰ることに。。。なんともあっけない対馬遠征の幕切れだが、風と波はどうしようもなく、これも遠征の一教訓ということで遠征は終了となったのである。

 その後は、昼の船で博多に入り、8時のフライトまで時間があったので、飲みに行くことに。博多港で拾ったタクシーのおっちゃん(下条アトムの声にそっくり)におすすめ居酒屋を訪ねると、しきりにホウテン食堂でブラックラーメンとブラックチャーハンを食って帰れというのでそこへ。関東では死滅しつつある喫煙可の貴重な居酒屋だが、味は可もなく不可もなくって感じだった(味付けが全体的に甘かったから自分には合わなかったのかな)。戦後、間もない昭和29年創業でその頃から中洲のど真ん中でやってるそうなので、この界隈の人たちのお腹を満たしてきた古き良き店なんですかね?良いお店ではあった。やはり、これだけでは満足いかない自分は、キングと粗品に頭を下げて、もう一件行くことに。店はというと、奉天食堂から徒歩5分くらいのところにあるあかちょこべ。ここは学生時代の福岡出身の友人に教えてもらった店で、うどんが有名なのだが、日替わりの突き出しはいっつもおいしいし、野菜も焼きも生もなんでもおいしい。対馬遠征のみならず、福岡出張の時も毎回来るくらい好きなお店。塩加減の塩梅が自分にはちょうど良く、ここのお手製の煮物とかは特に最高。ちなみにキングはサラリーマンになるか料理人になるか迷うくらいの料理好きなおじさんなんだが、その彼もここはうまいと言っていたので間違いなかろう。

 ということで対馬遠征は終了と相成り候(帰りのフライトがバードストライクで大変だったことは割愛)。

今回の遠征の優秀ギア達

transcendenceトランスセンデンス Mareflipp102S|マーレフリップ102S

 対ヒラスズキ兼突発の青物対応ロッドという設定だが、コヒラにもヒラゴにもしっかり曲がって対応してくれて非常にいい竿だと思った。同メーカーのエンピナード(こちらも保有しているが、今回は一度も使わなかった)の強化版みたいな位置づけなので重さや使用感のゴツさは当然出てくるけど、リールでバランスを取れば、エンピに近い使用感で使えた。ヒラフィードなんかを投げつつ、その直後に別注平政とか60~70gのシンペンを投げられるのはエンピにはできない芸当かと。エリアによるのだろうけど、対馬で釣りをするならこれからはこっちメインでエンピがサブになりそう。それなりのお値段なので購入には躊躇をしたが、実際、使ってみて、高級ロッドの使用感+ポータビリティを実感すると価値相応あるいはリーズナブルなくらいだと思った。

HikerTrash ハイカートラッシュ H.Y.O.H ”HIKE TREK MID”

 こちらの製品は、山界隈では鉄板だが、今回、大胆にもネオプレーンソックスの代わりで履いてみた。あくまで実験的な話だが、理由は二つ。一つは、ネオプレーンに棲みつくプランクトン死臭対策(ウール効果)。もう一つは、脱ぎ履きしたときの冷たさ対策。実質3日間の使用だけだったが、後者に関してはずっと履き続けていれば、クリアできた。とはいえ、今回の対馬は気温が15度前後、水温が20度前後あり、快適なコンディションだったので真冬で効果があるかは何とも言えない。また、死臭対策についてだが、途中で焚火で乾燥なんてことをしてしまったので終始焚火臭とうことで今回はN/Aとなった。引き続き使ってみたい。

Tetonbros ティートンブロス Run With Octa

 今回の遠征の優勝ギアは紛れもなく、この子である。磯ヒラはとにかく歩く。しかも足上げの多いところもあるので心拍も結構上がる。そうすると当然、汗を(ガンガン)かく。一方で、磯ヒラのベストコンディションは、ある程度の風がある状況である(波も)。こうなると磯では汗冷えが起こりやすいわけだが(あるいはそれを嫌って超厚着でオーバーヒート)、こいつはそれを防いでくれたという次第である。今回は、山と道のDFメッシュメリノノースリーブ+ランウィズオクタで5日間生活をしていたが、寒いと感じたことは一度もなく、終始快適に釣りができた。この製品の特長を簡単に記しておくと(メーカーHPから拝借)、表生地が「Primeflex」のため、適度な通気性、防風性(DWR加工済なので撥水性もあり)があり、中側の前部分はストレッチオクタが配置されて保温性も担保されている。さらに袖口がライトシェルみたいな速乾素材で切り替わっているので、水に濡れてもすぐ乾いてくれるという具合。これらの性能は磯ヒラにおてもふんだんに発揮されるもので本当に磯ヒラのために作られたのではないかと勘違いするような代物であった。当然、今回の気候とDFメッシュメリノの性能に拠る部分もあるとは思うが、引き続きベストアンサーを生み出すべく違うコンディションなどでも研究をしていきたい。

以上

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